こんな美味しいピノ・ノワールが京都で造られているなんて!
2023年5月、京都・丹波地方にある丹波ワインの「ワイナリーツアー」に行ってきました! にしむら酒店スタッフの訪問記です♪
2022年のある日、丹波ワインの醸造長・内貴麻里さんを囲んで、丹波ワインと丹波のお野菜や豚肉・牛肉などを合わせてお食事会をする機会に恵まれました。そこで、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネなど、国際レベルの美味しさにビックリ! そして、蔵で熟成していた秘蔵のピノ・ノワール 2012を飲んで、もう感激!! 「こんなにも美味しいピノ・ノワールが京都で造られているなんて・・・!」「しかも熟成するとこんなにも美味しいなんて・・・!!」 ぜひ畑に行って、ワイン造りの現場を生で見てみたい、と懇願し、丹波ワインへの訪問が実現しました。
丹波ワインの大地のエネルギー
京都市内から約一時間の京丹波町。目の前一面に広がるブドウの樹には新芽が生え始め、大地のエネルギーや生命力の歓びが漲っていました。専任スタッフの説明を聞きながら約60分、ブドウ畑やワインセラーの見学、丹波ワインの試飲を体験。
自然豊かで空気の綺麗な土地で、標高は180mとそこまで高くはありませんが、寒暖差が大きく、また、熱帯夜のない地域のため、健全で良質なブドウが育ちます。
ワイナリーから見渡すと、近くに大きな電気会社がちらほら。実は丹波ワインは、もともと黒井電気が始まりでした! 黒井電気の社長であった黒井哲夫氏は、海外出張の際にワインの美味しさに開眼し、京都の食文化に合うワインを造りたいという想いで、1979年に丹波ワインを創業したのが始まりです。
品種、栽培、醸造、貯蔵など細部までこだわり尽くしたワイン造り!
丹波ワインは、日本のワイナリーの中でもトップクラスといえるほど多数のブドウ品種が栽培されています。ピノ・ノワールやカベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネなどの国際品種、ガルガーネガ、サンジョヴェーゼ、ネッビオーロ、トレビア-ノなどのイタリア系品種、リースリングやシルヴァーナーなど50品種にも及びます。自社畑は6haほどあり、自社畑以外には山梨や山形、長野などの買いブドウを使用します。
ワイナリーは清潔で整った環境で、ワインを瓶に充填してから、ラベルが貼られて商品となるまでの工程を見学できます。ワイナリーでは珍しい「日本酒のタンク」を発見! 丹波ワインの創業当時は、日本酒の酒蔵を借りてのスタートだったこともあり、その酒蔵が廃業する際に、もらい受けた日本酒のタンクが今でも使用されています。
熟成庫には100樽以上もの樽が整然と積み重ねられており、ボルドー産や、ブルゴーニュ産、スペイン産など、様々な産地や木材の樽が、品種・用途別に使用されています。【Vino Tinto Japone】(=日本の赤ワイン)と記載された樽がありました。これは日本の黒ブドウ品種マスカット・ベーリーA用にスペインの樽会社がカスタマイズしているもので、胴体はアメリカンオークを使用して『香り高さ』、蓋はフレンチオークを使用して『スパイシーな風味』を引き出します。日本の白ブドウ品種甲州も、甲州専用の樽を使用しているものがあるそうで、樽のお話も奥が深いですね?
ティスティングルームで丹波ワインの飲み比べ
丹波ワインに併設するショップ内に、ワイン樽をモチーフとした形のティスティングルームがあります。 ピノ・ブラン2種、ソーヴィニヨン・ブラン2種、サンジョヴェーゼ、タナを試飲。ヴィンテージや味わいの説明をお伺いしながら、「こんな料理と合わせたいね」などと、皆でワイワイと試飲。
最後に、遅摘みのセミヨンで造った2014年のデザートワインを試飲したのですが、これがなんとも高貴な美味しさ。気に入ったワインを、併設のショップで購入できるのも嬉しい限りです。
ブドウ畑を眺めながら丹波ワイン&BBQ!
ワイナリーに併設する野外テラスでは、ブドウ畑を眺めながら丹波ワインとBBQを楽しめます。併設のショップで選んだワインを買ってきてそのままテラスで乾杯!
丹波ワインが生み出される丹波地方は豊穣の地で、お米やお野菜などの農産物や丹波牛など美味しいものが盛りだくさん。そんな丹波地方の食材と丹波のワインを、地元で食べる。これ以上に最高のマリアージュはありません♪
私たちがBBQ用に選んだワインはこちら?
1)京都丹波 トラディショナル 2014 (スパークリングワイン・瓶内二次発酵)
2)京都丹波 ソーヴィニヨン・ブラン 2020 (白ワイン・辛口)
3)長野産 メルロー 2016 (赤ワイン・ミディアムフルボディ)
4)京都丹波 タナ 2018 (赤ワイン・フルボディ)
1)京都丹波 トラディショナル 2014
瓶内で約7年以上もの熟成を経て、リリース直前にデゴルジュマン(澱引き=内部の気圧によってこの塊を弾き出す作業)された、なんとも贅沢なスパークリングワイン。まるでシャンパーニュのようなブリオッシュやイーストの香り。熟成による複雑味がありつつ、若々しくジューシーな味わい♪
??甘くてジューシーな蕪やパプリカなどのお野菜にはもちろん好相性、塩で食べる鶏肉ともバッチリ!
2)京都丹波 ソーヴィニヨン・ブラン 2020
Challenge Internatinal du Vin 2023 でこの2020年のソーヴィニヨン・ブランが金賞を受賞! グレープフルーツやシトラスなどの柑橘やフレッシュハーヴの香り。ニュージーランドのSBのような華やか系ではなく、サンセールのSBのような締まって上品な味わい。
??スナップエンドウやピーマン、ズッキーニなど、グリーンなお野菜と、見事にマッチング!
3)長野産 メルロー 2016
ボルドーの右岸・サンテミリオンを彷彿とさせる、エレガントなメルロー。7年もの熟成を経て、グラスの縁はレンガ色がかり、紅茶や土、毛皮などの熟成香もはっきりと感じられます。渋み成分のタンニンは柔らかく溶け込み、今飲んで絶妙な美味しさ。なんで2,200円とこんなに安いんですか?と言いたくなるほど、倍くらい値段がしても納得の味わいです。
??豚にメルロー、丹波シメジにメルロー、椎茸にメルロー。どれも美味! このメルローの、熟成による土っぽいニュアンスがキノコ類の香りにベストマッチ!
4)京都丹波 タナ 2018
この日、テイスティングルームで試飲して、『これはBBQには絶対必要!』と確信した、フルボディの赤ワイン。タンニンの名前の元にもなった「タナ」は、紫色で香りも味わいも上品な力強さが特徴的です。
??BBQといえば、牛肉。牛肉といえばタンニンのしっかりした赤ワイン。ということで、牛肉×「タナ」はマリアージュの王道!
「楽しい、美味しい、、幸せすぎる?」
晴天のブドウ畑を眺めながら・・・のはずが、最後はお野菜や肉とワインばかりを眺めながら綺麗に完食!(笑)
美味しい丹波ワインを学び、楽しみ、飲む。そして気に入ったワインを買って帰る。まさに丹波ワインのためだけの、最高に贅沢な休日♪ 丹波ワインの美味しさをより多くの方に知っていただきたいと、数アイテムを厳選してご紹介いたします!