蔵見学 玉川(京都府・京丹後/木下酒造)
「玉川」銘柄で全国的にも有名な、京都府京丹後市に蔵を構える[木下酒造]に蔵見学に行ってきました。
前回訪問時は、ずっとそばにいてくれた看板猫の「みゃーちゃん」。長い間玉川の看板猫を務めていましたが、2024年5月29日に17歳の天寿を全うし天国に旅立ちました。
まず、案内されたのが玉川の精米所。2022年(令和 4年)、コロナ禍の真っ只中に新設された、巨大な精米機が待ち構えていました。1,800kgものお米を全自動で24時間磨くことができるハイスペックな機械で、京丹後の地区でも持っている蔵は少なく、他の蔵の委託精米もしているそう。
タイムマシーンのような低精米のお米は、8~10時間、大吟醸クラスの40%もの高精米のお米は80~120時間もの時間をかけてじっくり精米することができます。
「ただ磨けばいいということではなく、時間をかけて加熱のダメージを減らしながらお米が割れないように丁寧に磨くようにしている。」と蔵元は語ります。
精米所は、蔵からすぐそばにあり、近くには0℃~15℃もの温度帯違いのコンテナでお酒を熟成しています。
精米所から歩いてすぐのところに、かぶと山駅があり、一時間に1本機関車が通っています。歴史を感じるレトロな無人駅!
かぶと山の南側にある「人喰岩」。一部分が赤茶色の岩がみられます。
この岩は「人喰岩」と呼ばれ、その昔、夜な夜な出てきて村人を食べたそう。ある若者がこの岩の上で逆立ちし、岩の嫌いなものを聞き出しました。その一番嫌いな赤土を岩の口に詰めたという伝説が地元に伝えられています。モアイ像を思わす人の様な形、わかりますか?
出荷前のお酒を保管する上乃蔵を拝見。他にも2~3年熟成できる蔵が2つあります。瓶詰めされたお酒だけでなく、1,000リットル用の保管タンクのお酒も置いていました。タンクで保管することにより、省スペースでお酒を管理できるだけでなく、澱引きのしやすさや、地震での破損を防ぐ利点もあります。
仕込み水には、裏山から懇々と湧き出る山水を使用。水をタンクで保管しています。
お米は3割近くを地元産のものを使用していますが、雄町なら岡山、山田錦なら兵庫、滋賀県の日本晴など定番の北錦以外のお米も使用しています。近年、高温障害により米が硬くなることで、溶けにくい、味が出ない、アルコールも上がりにくい米が多く出る中、お米を作っている農家さんの顔がみえるようなお酒造りに励みたいと語ります。
醸造所に入ると、まずは洗米機。玉川では大吟醸であれ、純米酒であれ、全てのお米を15Kgずつ、ウッドソンの洗米機で洗米しています。お米が初めに水分に出会うタイミングということで、丁寧に処理。とはいえ、多い時では800Kgものお米を冬に洗うのは重労働。お米の持ち上げには楽々ハンドという持ち上げる機械を使用しています。
次に土蔵の仕込み蔵へ。この環境にしか生きていない微生物を大切にして、自然仕込みのお酒が仕込まれています。そのため綺麗に掃除されていますが、微生物をなくしてしまうような強い薬品を使った清掃はしていません。
玉川では、酒母は1ヶ月、醪は1~2ヶ月と長い期間をとって醸造しています。また、全量泡あり酵母を使用。泡あり酵母の場合、泡が出たときに溢れないような仕込みをするため、大量生産ができないのが難点ですが、それでも使用しているのは泡あり酵母を使用するほうが、「熟成に耐える」「味のある酒」ができるといいます。
2年から3年熟成酒が多くある玉川。1,000石もの生産を誇りますが、その造りの丁寧さと哲学、こだわりの多さに驚かされます。これからの更なる飛躍がますます楽しみ!
売店では、お酒の試飲や玉川のお酒を使った地酒ソフトクリームも楽しめます。玉川の超甘口酒Time Machine (タイムマシーン)をかけた地酒ソフトクリームは絶品!
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