ワイン用ブドウの生産量日本一を誇る長野県は、ブドウ栽培に適した立地。
日本のワインをリードするような高品質なワインが生み出されています。
全国的に知られた産地、塩尻市にある4ワイナリーを訪問しました。
*塩尻のメルローを世界に認めさせたレジェンド「ドメーヌ・コーセイ」
*標高の高さからくる冷涼な美しさ「サンサンワイナリー」
*開園100年の老舗ワイナリー「林農園/五一わいん」
*桔梗ヶ原に根差したワイン造り「井筒ワイン」
塩尻のメルローを世界に認めさせたレジェンド「ドメーヌ・コーセイ」
塩尻に着いたら、ドメーヌ・コーセイのワイナリーに到着!
代表の味村 興成(コーセイ)さんは桔梗ヶ原メルローを世界に認めさせたレジェンド。
手掛けるワインはロゼも赤ワインも全てメルロー・一筋なのです!
まずは、メルローばかりのブラインドティスティング。
樽違いや畑違いのメルロー、ブラインドでは集中力が鍛えられます^^♪
片岡メルロー2022年の樽違い飲み比べ。
フレンチオークはモカやカカオ、バニラ、シナモンなどの凝縮感。
アメリカンオークは、赤系果実の柔らかさと上品さも兼ね備えたスタイル。
コーセイさんの場合、アメリカンも本当に上品で驚かされます。
次に、プライベート・ローズセレクションの畑違い飲み比べ。
チェリー・ボニカ&ビバリー2021は若々しく、エレガントなスタイル。
アイスバーグ&フランボワーズ バニーユ2021は凝縮感ある重厚なスタイル。
畑の個性の違いが面白いですね。芸術作品の様な美味しさ!
糖度計でブドウの糖度を予想しながら図ってみました。
同じ畑でも同じ房でも糖度の違いがはっきりあるのが面白い!
2024年は雨も少なく、ブドウの成長が順調。ワインの出来が楽しみです。
自社畑には、Aから順にアルファベットが割り振られ、
畑名には、アルファベットの頭文字と同じバラの名前が採用されています。
(Alive、Beverly、Cherry Bonica、Deep Bordeaux…)
そして、畑と同じ名のバラが植えられているというロマンチックなブドウ畑!
↑こちらはAlive(アライブ)の畑です。
↑こちらはBeverly(ビバリー)の畑。
初年度2019年のプライベート・ローズセレクションは「チェリー・ボニカ」の単一畑でリリース。
2020年からは、チェリー・ボニカにビバリーの畑の一部をブレンド。
ビバリーの畑の中でもより標高が低い位置のブドウはよく熟すそう。
その部分には、マンズ・レインカット栽培が施されていました。
マンズ・レインカット栽培は、雨量の多い日本で認められている栽培方法。
ブドウの木をカバーで覆って実に直接雨が当たらないようにしています。
手間がかかりますが、腐敗を防ぎながら熟度をあげることができます。
醸造所では6t、5t、4tと容量の違うタンクがあります。
タンクの直径を変えて高さを揃えて作業の効率を良くしています。
「日本のメルローといえば、やっぱりコーセイだね!」という、
ワイン仲間との会話が日本のあちこちで広がりますように。
標高の高さからくる冷涼な美しさ「サンサンワイナリー」
次は、塩尻峠に面した「サンサンワイナリー」を訪問。
標高840〜864mもの高さから見渡すブドウ畑は圧巻の美しさ!
遠くには北アルプスも見えています。
介護福祉をメインにしている社会福祉法人サン・ビジョンが立ち上げたワイナリー。
ワイン造りを通して地域を活性したい、という想いで2011年にブドウを植樹。
2015年にワイナリーを設けました。
西向きの緩やかな斜面に位置するブドウ畑。
風通しが良く、日当たり良く、病害がほぼない好条件。
標高が高く寒い分、ゆっくりと生育し11月中旬頃晴天の中収穫することができるのです。
また、昼夜の気温差が大きいため、酸味がしっかりと残るのも魅力です。
畑では、ルンバみたいな草刈りロボットが下草をせっせとお掃除!
途中ぶつかったりもしますが、ちゃんと畝に沿ってお掃除してました。
カシコイ(^○^)
「サンサンヴィンヤード柿沢」と名づけられたワイナリー隣接の自社畑。
メルロー、ピノ・ノワール、シラー、シャルドネを栽培しています。
標高920mの自社畑では、ソーヴィニヨン・ブラン、ケルナー、ゲヴュルツ、アルバリーニョを栽培。
黒灰土の粘土土壌で、柔らい味わいでありながら、キレイな酸味のあるワインを生み出します。
栽培から瓶詰まで衛生管理を徹底し、少量生産で高品質なワインを生み出しています。
2,000リットル、3,000リットル、6,000リットルなど足の長いステンレスタンクを導入。
掃除をしやすく、キャットウォークで効率的に安全に作業できるよう配置されています。
瓶詰め段階では、気圧を調整することで昆虫やホコリの侵入を回避しています。
地下ではフレンチオークで熟成。
ワイナリーに併設するショップで試飲。
・サンサン ナイアガラ 2023
低温発酵させた辛口のナイアガラ
・柿沢シャルドネ 樽熟成 2020
リッチなムルソー系。フレンチオーク。
クリーミーでよい樽熟感。
・柿沢メルロー ノンバリック 2023
チャーミングな苺キャンディ系。
・柿沢メルロー 樽熟成 2022
凝縮感のある滑らかなメルロー。
井筒ワインは膨大なストックスペースを見学させていただき、ティスティング。
昨年訪問した五一ワイン、今年はティスティングのみ。
一般の方のワイナリー見学を受け入れているワイナリーも多く、ワイン旅行におススメの産地です。
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